秋田犬を見ると思い出します。
小学校の頃、漏れは校門で友達と別れて一人ぼっちで山に帰っておりました。
一人で歩く道の寂しいこと、悲しいこと……。
そんな帰路の途中で見つけた一匹のでかいわんちゃん。
漏れはびびりながらもそろそろと近付き、大人しいその子を撫でました。
その子は黒々とした目で漏れを見て、静かに相手をしてくれました。
食いしん坊の漏れでしたがそれからは給食のパンを半分残しては、その子に貢いで寂しい帰り道の楽しみとしておりました。
……今にして思えば他人さまの庭に侵入し、犬の健康も考えずに勝手に餌を与えるという迷惑なガキでした。
飼い主さま、本当にすみません。
名前もわからないし、ガキだった漏れはその子が雄か雌かも知りません。
でも大事な思い出で、秋田犬を見る度に暖かな気持ちになります。
大きい子ほど優しいのかなぁと、それからは大きな犬が大好きになりました。
いつか環境を整えて、飼えるようになりたいなぁ。