諸君 私は猫が好きだ
諸君 私は猫が好きだ
諸君 私はにゃんこが大好きだ
白猫が好きだ 黒猫が好きだ 虎猫が好きだ 三毛猫が好きだ
アメショが好きだ スフィンクスが好きだ マンクスが好きだ アビシニアンが好きだ シャム猫が好きだ
平原で 街道で 塹壕で 草原で 凍土で 砂漠で 海上で 空中で 泥中で 湿原で
この地上で見かける ありとあらゆる猫が大好きだ
雁首をならべた 子猫の一斉ごろごろが 轟音と共に人間を 萌え飛ばすのが好きだ
空中高く放り上げられた鼠のおもちゃが 猫パンチでばらばらになった時など 心がおどる
やんちゃ猫の操る 必殺の爪が 障子の桟を撃破するのが好きだ
鳴き声を上げて お隣の家から 飛び出してきた虎猫を 右手でなで倒した時など 胸がすくような気持ちだった
模様をそろえた 猫の一家が 庭の植木を 蹂躙するのが好きだ
恐慌状態の野良猫が 出してやった猫缶を 何度も何度も食べに来る様など 感動すら覚える
無抵抗主義の 年寄り猫達を膝の上に 抱き上げていく様などはもうたまらない
鳴き叫ぶ猫達が 私の振り下ろしたまたたびとともに 金切り声を上げ ころころと腹見せするのも最高だ
哀れな猫萌え達が 雑多なおもちゃで 健気にも興味を引こうとしたのを 80cm体長の4.8k美人猫が
猫えさごと木端微塵に無視した時など 絶頂すら覚える
甘ったれの猫に 滅茶苦茶にされるのが好きだ
必死に守るはずだった子猫が大人になり 女親から嫌われ子離れしていく様は とてもとても悲しいものだ
デブ猫の体重に押し潰されて 悪夢を見るのが好きだ
人懐こい犬に追いまわされ 漫画の泥棒の様にそこらを逃げ回るのは 屈辱の極みだ
諸君 私は猫を 地獄の様なにゃんこを望んでいる
諸君 私に付き従う大隊戦友諸君 君達は一体 何を望んでいる?
更なる猫を望むか? 情け容赦のない 女王様の様な猫を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くし 三千世界の鴉を殺す 嵐の様な猫を望むか?
にゃんこ!! にゃんこ!! にゃんこ!!
よろしい ならばにゃんこだ
我々は満身の力をこめて 今まさに振り下ろさんとする猫じゃれ棒だ
だが この暗い闇の底で 半世紀もの間 堪え続けて来た我々に ただのにゃんこではもはや足りない!!
大にゃんこを!! 一心不乱の大にゃんこを!!
我らはわずかに一個大隊 千人に満たぬ敗残兵に過ぎない
だが諸君は 一騎当千の猫好きだと 私は信仰している
ならば我らは諸君と私で 総兵力100万と1人の萌え集団となる
人間を忘却の彼方へと追いやり 眠りこけている元飼猫を見つけよう
猫の耳後ろを掻いて 抱き下ろし 眼を開けさせ 思い出させよう
連中になでなでの味を 思い出させてやる
連中に我々の 猫缶の音を思い出させてやる
天と地とのはざまには 奴らの哲学では思いもよらぬ事がある事を思い出させてやる
一千人の萌え萌えの戦闘団で 猫にゃんをウチの子にし尽くしてやる